作品ギャラリー最終更新 2024年9月25日

夜スケッチのススメ! 夏暑くても多忙でも冒険気分でスケッチが楽しめる【無料のワークシートも配布中🌙】

「暑すぎて外でスケッチできない」「野外スケッチへ出かけたくても、昼間は仕事や家事で時間がとれない」

そんな悩みを解決してくれるのが「夜スケッチ」です✨️

「夜暗い中で描けるものなんて、あるのかな」と私自身半信半疑だったのですが。明かりをうまく利用すればかなり色々なものを描けるんですね。

また見えない中でのドキドキ感もあり、限られた視界の中で絵を描いていく作業はゲーム感覚で意外とハマりました。

夜間ということで多少身の回りに気をつける必要はありますが。人目が少ない時間帯なので、人前だと恥ずかしくて描けないという初心者さんにも案外おすすめかもしれません。

今日はそんな夜スケッチの始め方や魅力をご紹介します。

何を描いたらいいのかわからないという初心者さんのために。夜スケッチで使える無料のワークシートも配布中です♪

※記事の写真には、夜間に屋外で撮影したため画質が粗いものも含まれます。ご容赦ください

目次

夜スケッチとは

夜スケッチとは、夜間に外で風景などの絵を描く行為を意味します。

夜という落ち着いた空間でのスケッチは、日頃のストレスを忘れてリラックスするにもピッタリ。

私も忙しかった日の夜、ふらりとスケッチに出かけることがあります(*^^*)

夜スケッチの持ち物

スケッチに出かける時、できるだけ荷物は軽くしましょう。その方が気分も爽快でリラックスできます♪

私もスケッチ目的のみで出かける時は、これだけしか荷物を持ちません。あとはスマホくらい。

左から順に、ミニスケッチブック、ウエストライト、万年筆、芯ホルダー(鉛筆)です。これらの下にあるのが、サコッシュという超軽量の肩かけカバン。

色塗りは家で行うことが多いです(夜暗いと色が見えないので)。でも日没直後で明るさが残ってる時は、パステルを持参してその場で塗ることもあります。

手乗りサイズのパレットにパステルを詰めたもの。軽量で持ち運びに便利。

ライトは身につけて、残りの持ち物をサコッシュへ入れたら出発準備は完了。

夜スケッチは気軽にサクッと短時間で楽しむのがコツ。そのため、荷物になる画材一式や大きな紙を持っていくことはしません。

荷物が重かったり、1時間以上もスケッチで立ちっぱなしだと疲れてしまいます。

ではもう少し詳しく、持ち物についてご紹介しましょう♪


ライト
家からの往復、暗い場所を歩くこともあるかと思います。

カバンやベルトに装着できるミニライト、首からぶらさげるネックライト、頭につけるヘッドライト、懐中電灯など、何かしらの明かりを持っていきましょう。

ライトはこんな感じの小さいものでかまいません。

ライトを持っていても、夜間の行動は十分気をつけてくださいね。無理は禁物です

服装
普段と同じ格好でかまいません。ただ夜間は肌寒くなったり、風が強まることもあります。パーカーなどを腰に巻いて持参すると安心かも。

スマホまたはカメラ
スケッチの仕上げに使う、参考用写真を撮ります。夜景モードを搭載しているなど暗い場所での撮影に強いものがおすすめ。

もちろん、暗いので写真も正確な色では写せないと思います。

あくまで場の雰囲気を思い出すための確認用なので、大まかに映ればOKです

手のひらサイズくらいの紙
短時間で完成できるよう、小さめの紙を用意します。こんな感じで、広げた手のひらに乗るくらいのサイズでOK。

このミニスケッチブックの作り方は以下の記事で紹介しています。手作りのスケッチブックにお絵かきも楽しいですよ✨️

何描いたらいいのかわからない、という初心者さん向けにお題入りのスケッチブックもあります♪

【無料テンプレート:夜スケッチ用のスケッチブック】

組み立てると、手のひらサイズのスケッチブックになります。

組み立て方はこちら。

ちょうどいい紙がなければ、コピー用紙など手近な紙を切ったものでも構いません。

細めのペン
暗めの場所でも線がはっきり見えるよう、鉛筆ではなくペンを用意します。

今回は小さい紙に描くので、ペンもそれに合わせて細いものを選んでいます。また細いほうが、失敗した線の上から別の線を重ねてもわかりにくい、というメリットも。

ボールペン、細めのマジック、ミリペン、万年筆など。お好みのものでかまいません

色を塗るための画材
夜スケッチは視界不良の中で描きます。そのため線だけだと、見えずに描ききれない部分が出てきます。このデメリットを色を塗ることでカバーします。

画材はなんでもかまいません。短時間で塗れるものとして、色鉛筆、パステル、マーカー水彩絵の具、などがあります。

線の上から色を塗って、にじまないものを選びましょう。

たとえば、染料インクを入れた万年筆にマーカーをあわせるとにじんでしまいます。

夜スケッチのやり方

持ち物の準備ができたら、いよいよ夜スケッチに出発です。

STEP
今夜出かけるか決めよう

今夜の天気予報を確認し、その内容次第で決行を決めます。

雨の予報が出ている晩は見送ります。風が強すぎて、強風注意報が出るような時もやめておきます。

くもり時々雨のような曖昧な天気の場合。私は折りたたみ傘を持っていって、降ったら帰ってくる、くらいのだめもと気分で出かけています。

STEP
街をぶらつき、描きたいものを探そう
昼間は気にも留めなかった工事車両。じっくり見るとなかなかカッコいい。

スケッチのために、見栄えがよい建物など特別な場所を探す必要はありません

いつも散歩している道、買い物でおなじみの通り、会社の往復で通っている道など。あなたにとっておなじみの場所をぶらりと散歩してみましょう。

絵になりそうなものを探しても、普通の住宅街ではなかなか見つかりません。

散歩しながら、自然と目を惹かれるものを探してみましょう。

昼間は気にも止めなかった建物のシルエットにドキリとしたり。「あ、こんなところにこんなものあったんだ」と意外な発見があったり。あるいは通りを横切っていく猫に出会うかもしれません。

自分の街を探検する気持ちで、普段通らない道を歩いてみるのもいいと思います。

そのうち「これ、描いてみようかな」と思えるものにきっと出会えます✨️

STEP
スケッチする場所を決めよう
交差点やそこに位置する店舗は夜でも明るい場所が多い。

描きたいものを見つけたら、スケッチできるだけの明るさを確保できる立ち位置を探しましょう。

今は夜。あたりは暗くて視界がよくきかない時間帯です。

そのため夜スケッチでは、「街灯などの明かりで手元が見やすい」「描く対象がよく見える場所を選ぶ」ことが重要なポイントとなります。

いくら描きたいものあっても、手元が真っ暗ならなにも描けないですしね……。最低限の明かりは必要です

ぐるりと周囲を見渡してみてください。なにかしらの明るい場所が見つかるかと思います。

たとえば、

  • 電灯の下
  • 照明がついた看板のそば
  • 建物の入口付近
  • 信号機のそば
  • 自動販売機のそば
  • 上空に木など遮るものがない場所(月が明るい夜限定) など
STEP
スケッチを始めよう
夜スケッチの王道でもある猫スケッチ。

立ち位置を決めたら、さっそくスケッチを始めましょう。

夜スケッチは短時間でサクッと仕上げるのがコツ。一回のスケッチで10分、長くても30分未満が目安です。

鉛筆による下書きなしで、思い切ってペンで描きましょう。一部暗闇で見えないなら、あとから色で塗るようにします。

失敗しないか不安になったら、「夜スケッチは間違うのが当たり前」と考えてみてください。

夜スケッチでは、絵としての正確さ、作品としてのクオリティは求めません。

そもそも目がよく見えない時点で、完璧を目指すのは物理的に不可能だと思いませんか?

私も夜スケッチの限界を承知した上で、「この闇の中でどんなものが描けるだろう?」とゲーム感覚で楽しむようにしています。

もし失敗してもその線がなかったかのように、気にせず描き続けてください。上から2度描きしてもかまいません。

STEP
色を塗ろう(※帰宅後でも可)

色を塗るのは家に帰ってからでもかまいません。

私も外で色を塗る時は、ざっくりとしかその場ではやりません。なにぶん薄暗くて細部が見えないので(^^ゞ 残りの仕上げは家でやっています。

大まかに色をおいて、絵の雰囲気だけ固めます。残りは家で。

ペンで描いた線画の場合、淡めに塗るほうが線を活かせてきれいに仕上がります。

また全部の面に色を塗らず、わざと一部塗り残すようにすると雰囲気が出ます。

色鉛筆やパステルは、塗りすぎてしまっても練り消しゴムで色を薄く出来るのが便利♪

色は正確である必要はありません。すべてを正確に塗ろうとするとたくさんの色数が必要だったり、時間もかかります。

それでは気軽にサクッと楽しむという、夜スケッチの魅力が薄れてしまいます。

ここはもう割り切って、近い色で塗ってしまいましょう。近い色を置いておけば、絵の雰囲気が壊れてしまうことはありません。

STEP
スケッチを切り上げよう

スケッチを終えてその場を立ち去る前に、参考写真を撮っておきます。

この参考写真は、家で色を塗る際や仕上げの参考資料とします。要はどんな形だったか、どんな雰囲気だったかの確認用です。

夜間なので、見たままそっくりそのままの色や形で撮影するのは困難(きっともっと高価なカメラが必要です)。

手持ちのスマホやデジカメの出来る範囲で撮れれば、それでかまいません。

夜景モードを使ったり、少し明るさを上げて撮ってみてください。

この写真も100円スマホのカメラで撮ったものです。

画質が粗くても。多少ブレても。その場の雰囲気や物の形を捉えていればOK

あとは忘れ物がないか確認して帰宅します。

ポケットに入れておいた物が落ちてしまっていた、なんてこともあります。念のため手持ちのライトで足元を調べてから立ち去りましょう。

夜スケッチを楽しむコツ

風景を描く時は見開きページもおすすめ

風景を描こうとした時、「少し狭いな」と感じることがあるかもしれません。

そんな時は思い切って、見開きページを使ってスケッチしてみましょう✨️

2枚の紙を贅沢に使うことで、広々とした眺めを再現できます。特に「きれいな空の色をたっぷり塗りたい」「星空を描きたい」という場面では大活躍!

見開きで描けるスケッチブックは、手作りで簡単に作れます♪

おすすめの時間帯は日没後のトワイライトタイム

トワイライトタイムって知っていますか。

トワイライトタイム(マジックアワー)は、日没の20分後〜50分後頃までの薄暮の時間帯を指します。ロイヤルブルーの空や街明かりが徐々に浮かび上がる光景は思わずため息が出るような美しさがあります。

引用元『東京夜景ナビ』

先日この時間帯にスケッチしてきました。まさに昼と夜の境界といった時間帯で、まだ周囲に昼間の明るさが残っているのでスケッチしやすい・色を塗りやすいというメリットがあります。

同じ時と場所でも。トワイライトタイムは毎回違う空の色を見せてくれます。

この時間帯にしか見られない独特な空の青、そして夜景。1度のスケッチで2つの魅力を体験できるのも魅力的でした。

スケッチ初心者さんには少し難しいお題かもしれません。夜スケッチになれてきた頃、ぜひチャレンジしてみてください✨️

動きのある生き物、虫は写真から描くのもあり

左は完全な失敗。右はたびたび動くトラを追いながら、半ば無理やり仕上げたもの。

近所に仲良くしている猫が数匹いるのですが、夜行性の彼らとは夜の散歩でよく遭遇します。

街灯の下でスケッチできるんじゃないかと試してみるのですが、作業中じっと止まってくれることはほとんどありません。昼間試したときでさえ、10枚描いて1枚上手くいくくらいの確率です。

いい感じに描けてきたってところで、すぐ動いちゃいますからね

それから先日。夕暮れ時にアゲハ蝶の幼虫らしいイモムシがいそいそと歩道を這っていました。おそらく羽化をする場所を探していたのだと思います。

この状況で引き止めてしまってはかわいそうなので、写真だけ撮って安全な場所へ逃がしました。

このように猫や虫など、動きがあるものをスケッチする場合。その場で描くことをあきらめて、あとから写真を見て描くのもありです。

まとめ:夜スケッチのメリット

よくある野外スケッチと違って、普段絵を描かない人でも気軽に楽しめる「夜スケッチ」。ぜひ一度トライしてみてください。案外ハマるかもしれません。

昼間は都合が悪いという人でも楽しめる

明るい時間帯は忙しくても。夜だったら30分ほどゆっくり散歩する時間を取りやすい、という方もいるのでは。夜スケッチはそんな夜のスキマ時間で楽しめる趣味です。

外でスケッチしたいけれど、そもそも暑いから外へ出られない。そんなスケッチ愛好家さんも夜スケッチだったら夏でも楽しめます。

静かな暗闇の中でのスケッチはストレス解消に役立つ

夜の落ち着いた雰囲気の中、散歩ついでの夜スケッチで気分をリフレッシュ♪

同じ道を歩いていても、昼と夜では物の見え方がガラリと変わります。またスケッチをする目で眺めると、これまで気づかなかった新しい発見があることも。

ゲーム感覚で楽しめる

文字数が制限されている俳句では、かえってそのために良い作品が生まれるという話があります。

夜スケッチも暗くて目がよく見えない、という制約のもとで絵を描きます。デメリットであるはずの夜の闇も、ワクワクする冒険気分をかきたて、見えないものをどう描くかという想像力を刺激してくれます。

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