「ポケットに入る、ミニサイズのスケッチブックがほしい」
そう思って探しても、市販品ではあまり種類がありません。探せたとしても、リング式のため見開きページで描きにくい、好みの紙質じゃない、ポケットに入れるには重い(表紙が厚い、紙の枚数が多いなど)、など自分に合う一冊はなかなか見つからないもの。
それならいっそのこと、自分で作ってみませんか?
スケッチブックって、実はかんたんに自作ができます。スケッチブックに使いたい紙、表紙用の厚紙、この2種類の紙と家にあるもので作れるんです。
理想のスケッチブックを探し求めている間に、自分で作ってしまったほうが早いですよ♪
- 工作難易度が低く、誰でもかんたんに作れる
- 材料費が安い(家にあるものでもまかなえる)
- 見開きページでも描きやすい
- スキャンした際に中央部の歪みが少ない(後の編集を楽にしたい)
- 工作難易度が低く、誰でもかんたんに作れる
- 材料費が安い(家にあるものでもまかなえる)
- 見開きページでも描きやすい
- スキャンした際に中央部の歪みが少ない(後の編集を楽にしたい)
この4点をふまえて。家にあった薄手の段ボールとボンドを使い、シンプルなスケッチブックを制作してみました。ボンドの乾燥時間をのぞけば、作業時間は1時間かからないかと。
自分好みのものを作れば、絵を描くモチベーションもアップ間違いなしです✨️
ミニスケッチブックの完成見本
今回作ったスケッチブックはこちら。手乗りサイズ(9x9cm)で32枚綴りです。
ポケットに入れておけば、散歩中にサッと取り出してすぐスケッチできるので重宝しています。
もちろん、同じやり方でもっと大きな紙でも作れますよ♪
材料と道具
スケッチブック作りに必要な材料と道具です。私は家にあるものだけで作りました。もしないものがあっても、100均ショップや文具店でかんたんに手に入ります。
裁断機はあれば作業が楽になる、というレベルです。なくても大丈夫です。
もし足りないものがあれば、作業前に揃えておくことをおすすめします。
- スケッチ用紙
- 表紙用の厚紙
- クリップ(束ねた紙を挟む用)
- カッター
- カッターマット
- 定規
- 裁断機またはペーパーカッター(※もしあればでOK)
- ボンド
- 重しに使えそうなもの
- 筆またはハケ
- いらない封筒
- いらない紙(チラシなど)
- のり
スケッチ用紙
スケッチブックとして使いたい紙なら、なんでもいいです。私は家にあった、ミューズ社のザ・スケッチ180 SQ(スクエア)を使いました。
正方形のスケッチブックを作りたい人は、このザ・スケッチのように最初から正方形の紙を用意しておくと分割作業が楽かと
紙の枚数について。特にこだわりはなくて、「30枚くらいあればいいかな?」と4分割x8=32枚切りました。束ねて上から圧迫すると厚みは7.5cmほど。
これくらいの厚みがあると、後のボンド塗り作業もやりやすいです。
表紙用の厚紙
ちょうど1mm厚の薄い段ボールがあったのでそれを使用。たまたま通販で本を買った際に入っていたものです。
厚紙として使えそうなものが家になければ、文具店や100均で手に入る画用紙や工作用紙、あたりが使えると思います。
クリップ(束ねた紙を挟む用)
数十枚の紙を挟めれば、なんでもいいです。これも家に転がっていたものを使用。
カッター
紙や表紙用の紙を切ったり、表紙に折り目をいれる際に使用します。
カッターマット
カッターを使う際、机やテーブルを傷つけないために用います。100均のものでも大丈夫。
定規
カッターと併用するため、プラスチック製のものだと傷つきます。可能であれば金属製のものがおすすめ。
裁断機またはペーパーカッター(なくても可)
もし家や会社にあるようでしたら使ってみてください。作業が楽になり、紙の端もきれいに揃います。
私はこのハンブンコというペーパーカッターを使いました。その名の通り、紙を半分にすることに特化された製品という変わり者。
ボンド
これまた家にあったという理由だけで、コニシ社の木工ボンドにしました。値段も安いし、仕上がりもきれいです。
重しに使えそうなもの
束ねた紙をボンドで接着する際、上から重しをのせて隙間が出来ないようにします。
家にあるダンベル、水を詰めたペットボトル、本や雑誌、重たい置物、などなど。重しに使えそうなものをいくつか用意してみてください。
筆またはハケ
家になければ、100均で売られている絵の具用の筆や細めのハケが使えます。
筆を選ぶ場合は先が細いものではなく、平らなものの方がムラなく塗りやすいです
いらない封筒
スケッチ用紙を表紙に固定するための三角コーナーの元となります。スケッチブック一冊作成につき、一枚あればOK。
いらない紙(チラシなど)
ボンドが机や余計なところへ付着しないために使います。
のり(※希望者のみのオプション)
三角コーナーを表紙の裏に貼り付ける際に使います。ボンドでも代用可。
ミニスケッチブックを作る手順
スケッチブックの製作は、
- 紙を希望サイズに切る
- 切った紙を束ねてブロックを作る
- 表紙を作る
- ブロックを表紙に固定するための三角コーナーを作る
この順番で進めていきます。
紙を希望のサイズに切る
用意した紙をスケッチブックの完成サイズにあわせて切ります。
私は9cmの正方形スケッチブックを作りたかったので。18cm角の紙を半分に切り、さらに半分に切って4分割しました。
長方形の紙を使う場合、長辺を10cm前後の大きさになるよう分割するとポケットに入れやすいサイズに仕上がります。
裁断機またはペーパーカッターがない場合は、カッターマットの上で紙に定規をあてがい、カッターで切断します。
紙を切り終わったらクリップでまとめておきましょう。
切った紙を束ねてブロックを作る
今度は束ねた紙がバラバラにならないよう、ボンドで接着してブロック化します。ボンドは背表紙に当たる部分へ塗ります。
まずは、作業する場所に適当な紙を敷きましょう。ボンドが付着しないようにするためです。この上に紙の束を載せます。
そして紙からクリップを外し、机やテーブルなど硬いものの上でトントン!と紙の端をそろえます。
数mmほど空中から、紙を落とすようにするときれいに揃います。
長方形用紙の場合は短辺側を揃えてください。
紙が整ったら、揃った方の面を自分の側へ向けて静かに紙の上へ置きます。この上へまずは本や雑誌など平で面が広い重しをのせます。それから残った重しを乗せていきます。
上から手で押して、隙間がないことを確認します。上から手で押したとき紙の厚みが変化するなら、まだ重さが足らないです。
ほんのちょっぴりの隙間なら。上から手で圧迫した状態でボンドを塗ってしまい、ドライヤーですぐ乾かすのもありです。
問題がなければ、筆またはハケでボンドを塗りましょう✨️
ボンドが乾燥したら、さらにもう2回同じように塗ります。
3回塗って乾燥したら、試しに数ページほどめくってみましょう。ゆるく根本でつながってるような状態になったら、次へ進みます。
表紙用の厚紙を切る
続いて、表紙用に用意した厚紙を切っていきます。図中の点線は厚紙を折る位置です。
寸法を測る必要はありません。ブロック化した紙を厚紙にあてがって目印とし、そのままカッターで切れます。
束ねた紙をあてがって切る際は、先程の図の点線の位置(※背表紙の両サイド)で厚紙を折りながら進めると、やりやすいです。
厚紙へきれいな折り目をつけるためには、あらかじめカッターで薄く筋を入れます。これでかんたんに厚紙が折れます。
どこまで切ったらいいか、ブロックをあてがっただけではよくわからないという場合。いったん図のように余裕を持った長さで切っておいて、
後からわかった時点で切り落とすと、失敗がないです。
ずぼらすぎる説明ですみません。とりあえず、ブロック化した紙を目印として厚紙を切り落とせばOKです。
表紙に三角コーナーをつける
いよいよ仕上げです。封筒の角を使って、スケッチ用紙のブロックが落ちないための三角コーナーを作ります
こんな感じに角を切り取ります。やり直しが効かないので、少し大きめに切り取って、あとからサイズを調整するのが安全です。
これを表紙裏面の、右下、左下に貼り付けていきます。
貼り付け前に表紙へ三角コーナーをあてがい、大きさをチェックしてみるのがおすすめ。
問題がなかったら、ボンドまたはのりで固定します
ここはボンドじゃなくて、のりの方がいいかも(でも強度が心配でボンドを使っちゃった……)。
最初と最後のページの端を三角コーナーに差し込めば完成。三角コーナーが少し汚いのは、閉じてしまった袋部分を無理やりこじあけたためです(;´∀`)
ミニスケッチブックのこんな使い方が楽しい
ポケットに入れて、サッと取り出して隙間時間でスケッチ
手乗りサイズだから、ポケットにもするっと入る大きさです。
ペンと一緒にポケットへ入れておけば、「あれ、描いてみようか」そう思った時に瞬間に描き出せます。
もし描いている最中に突然雨が降ってきたとしても、すぐさま安全なポケットの中へしまえます。この機動性の良さが散歩スケッチでは大活躍!
買い物や散歩の途中、あるいは人やバスの待ち時間など。日常のちょっとしたスキマ時間でスケッチを楽しめます。忙しい方の気軽な趣味としてもおすすめです。
見開きページを使えば、ダイナミックな風景画も描ける
ぜひ一度試してほしいのが、見開き2ページを使った広い面に描くスケッチ。
ミニスケッチブックは小さいので、1ページに描ける対象の大きさには限界があります。けれども2ページをいっぺんに使えば、風景画スケッチだって楽しめちゃいます。
これは夜の散歩中、ミニスケッチブックの見開きページに描いた夜景です。かなり広々としたシーンですが、2ページあれば紙が小さくても描けてしまうんですね。
「小さいから描けないかな……」そう感じたら、思い切って見開き2ページを使ってみましょう♪
小さいから、すぐ動いてしまう動物も描きやすい
動物をスケッチするのって、難しいですよね。こちらがじっと構えてみたところで、相手は気分次第にすぐ動いてしまいます。
これは動きが止まる隙を狙って、なんとか描き上げた一枚。普段の猫スケッチでは10枚紙を用意して、一枚成功するかどうかといった具合です。
ミニスケッチブックは小さいので、一発で成功しました(^^ゞ これまで動物スケッチで失敗していた方も、ぜひミニサイズでリトライしてみては?
テーマごとにスケッチブックをわけるのもグー
市販のスケッチブックは意外と用紙の枚数があります。数日程度の旅スケッチでは使い切れずに余ってしまうことも。
自作のものであれば、自分の好みに合わせて紙の枚数は自由自在。旅専用にちょっと薄いものを作り、旅行のたびにコレクションを増やしていくのも素敵だと思います✨️
軽量なので、大きいサイズのスケッチブックと一緒に持ち歩いても苦になりません。2冊あれば、描ける絵の幅も広がりますよね
もちろん普段使いでも。「食べ物専用」「植物専用」など、テーマごとに描きわけてみるのも楽しいかと。テーマごとに紙のサイズや色を変えて作るのもいいですね。
SNSやブログへのアップも楽ちん♪
せっかく描いたスケッチ。SNSやブログへ投稿して、もっとたくさんの人に見てもらいたいですよね。
投稿前にスケッチをスキャンし、画像編集アプリで諸々の修正をするわけですが……見開きページの場合はいつも大変でした。糸やホチキスで綴られたものは、中央部に歪みや絵の欠けが出てしまうのです。
結局デジタルで追記が必要になったりして、見開きページの編集には1~2時間かかっていました。
見開きだらけの旅スケッチの編集は心が折れそうだった……。
もうこの点だけでも、もっと早くから自作していればよかったです✨️
そもそも絵を描いてる時間より編集時間の方が長いって、おかしな話ですよね💧
ミニサイズを生かした楽しみ方ができるのはもちろん。見開きページのスキャンもきれいにできるメリットがある、自作のスケッチブック。
紙さえ揃えれば、自宅にあるものでも簡単に作れると思います。ぜひ一度チャンレンジしてみてくださいね。
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