野外スケッチには肌寒い季節となってきましたが。真鶴と熱海をはしごして、前泊込み2泊3日のスケッチ旅に行ってきました。
スケッチ中の写真を交えながら、旅レポをお届けします。なお描きまくる “スケッチ修行” が目的のため、観光はほとんどしていません(^^ゞ
今回のスケッチ旅について
真鶴・熱海を選んだ理由
本当は高原地帯を訪問する予定でした。
けれども家や仕事の都合がつかず、ズルズルと先延ばしになるうちに気温がみるみる低下(標高1500m以上あるので平地より寒い)。
これじゃとても野外スケッチはできないと諦めることに。でも気分はすでに出かける気満々だったので、別の候補地を探すことにしました。
他にどこか行きたい場所……そう考えて思いついたのが真鶴でした。
いつかいつかと思いつつ、気がつけばもう20年ーー。
このままじゃ死ぬまでに行く機会がないかもしれない。それなら今行こう!と思い立ちました。
熱海は真鶴に近い大型観光地ということで、ついでに見ておこうかなといった感じです(ごめん、熱海)。
真鶴・熱海の場所
真鶴があるのは神奈川県。
地図上でながめると、鶴が翼を広げたように見えるから真鶴の名がついたという説があります。
変わらぬ景色を守るための「まちづくり条例」が存在し、まさに風景スケッチ向きの土地。サイトを見ると地元の方の真鶴へかける思いが伝わってきます。
一方の熱海は静岡県になります。
昭和レトロな雰囲気が残る、日本でも有数の観光地。東京駅から新幹線に乗れば、30分ちょっとで行ける身近さがウリです。
この2つの街は乗換なしの電車一本で40分ほどの距離で結ばれています。
旅の間の天候
11月に入ると、東京でスケッチしていても夕方には凍えそうになる日も。
そこで最高気温が20度近くなる日を狙って、出発することにしました。
東京の12月のようなもっと寒い日でも描けはします。でもそれは一日一枚などの短時間スケッチ限定。
一日で複数のスポットを回り、長時間立ちっぱなしになるスケッチ旅だと体がキツイです。
今回のスケッチ旅の感想を一言で表すと
「疲れた」これにつきます(^^ゞ 帰ってから数日間は筋肉痛でダウンしていました。それでも行ってよかったです。
素敵な出会いもあり、忘れられない旅となりました。
旅1日目(※前泊)
仕事終わりの旅立ち
今回のスケッチ旅は仕事終わりの夜に出発。最近疲れていて早起きできないので、前泊して朝から動けるようにしようという作戦です
母に夕飯をくるんでもらってお弁当とし、東京駅から新幹線へ乗り込みました。
そしてわずか36分で熱海駅に到着。旅というより、出勤といった感じの距離感ですね。
熱海はあさってに訪問予定。今日は東海道線に乗り換えて、宿のある真鶴へ。
真鶴の駅で過ぎた歳月を思う
真鶴駅は小さなローカル駅にしては、ホームが長いんですね。
ホームの端に立ちます。線路の先に見える明かりをながめていると、最果ての地に来たような気が。
あの小説の始まりは。仕事を終えた主人公が夜の真鶴駅へと帰ってきて、そこで来るはずのない汽車から降りてきた男性に出会うというシーンでした。
ーー真鶴の先輩はその後の人生で小説家になれただろうか?
その昔私が真鶴へ行ってみたいと思ったのは、小説を書く上でなにかインスピレーションを得られるのではないかと期待したから。
けれども20年の歳月とは奇妙なもの。今の私はどうしたわけか、絵を描くために真鶴を訪れたのでした。
文章の道は諦めたけれど、絵を描く人生に巡り会えたのは幸運だったと思います。
真鶴の星空に感激!
宿のチェックインは22時。近くのコンビニで明日の朝食とせんべい(行動食)を仕入れて、スマホのナビを頼りに宿へ向けて出発。
駅前の明かりを離れて、宿がある岩海岸へ続く道をずんずん下っていきます。
人はいない、東京より街灯も少ない。深い闇へ向かって降りていくようで、さすがに少し怖かったです。ヘッドライトを持ってくればよかったかも。
けれども空を見上げると、星がなんてきれいなんだろう?
人も車もないのをいいことに、のんびり星空を眺めながら歩いていました。
それから思わぬ出会いがありました。上の方が黒、お腹の方が白の筋肉質なオス猫。
ボス猫を思わせる体格の良さなのに人なつこい子で、私の後をついてきます。しばしふたりで夜道の散歩を楽しみました。
同じ海でも違う海
予約している民宿は海がすぐ目の前。
チェックイン前。波音にひかれて、少しだけ海岸に近づいてみました。同じ海でも、この春に旅をした瀬戸内海とはまるで違う海です。
今思えば、瀬戸内海では波の音を聞いた記憶がほとんどありませんでした。
瀬戸内海でも船はそれなりに揺れて、穏やかと言われるゆえんがわからなかったけれど。音を聞けば、確かに真鶴の海はずっと荒々しい。
絶えず砕ける波の音が耳を打ちます。
たったひとりのための宿のおもてなし
民宿では本日のお客は私ひとりとのこと。
部屋では旅館のようにお茶と菓子が用意され、布団もすでに敷かれていました。
最近の旅ではずっとベッドだったので、旅館のようなおもてなしはとても新鮮。
お風呂も用意できているのでどうぞと勧められ、ゆったりとした時間を過ごしました。
部屋に入って、緑茶とお菓子が仲良く並んでいる姿を見た瞬間が旅の最高潮だったかもしれない。
このお宿、不思議と母方の祖母の家にとてもよく似ていました。
カラカラという独特な引き戸の音も。緑色の壁も、お風呂のタイルも、無機質な天井も。桟の飾りや置物の様子も。何を目にしても、懐かしい益子(栃木県)を思い出します。
旅2日目(真鶴をスケッチ)
地元民おすすめのスケッチスポットを聞いてみる
ひとり客なのをいいことに。出発前、宿のご主人に真鶴のスケッチスポットについて聞いてみました。
「あれなんだっけな、地元民なのにわからない……」
なんでもケープ真鶴がある半島の南エリアに、見晴らしがいいゴルフ場があるとか。
私もGoogleマップを開いて場所を探してみると、パークゴルフ場だとわかりました。正式名称は「お林展望公園」。特にパークゴルフをプレイしない人でも入っていいそうです。
じゃあまずは真鶴の港、次いで宿のご主人がスケッチスポットとしておすすめしてくれたパークゴルフ場を目指すとしましょう! 港へは徒歩20分ほどです。
スケッチを楽しみながら真鶴港へ
真鶴も鞆の浦(とものうら)同様、坂が多い海辺の街。
宿があった岩海岸を見下ろす道を登っていきます。さっそくこの途中でスケッチを一枚。
今回のスケッチ旅ではパステルの使い方を深めるのも目的のひとつ。宿に帰ってから着色するのではなく、時間が許せば外でも色を塗るつもりです。
紙もこれまでの旅ではトラベラーズノート(画用紙リフィル)が定番でしたが、今回はマーメイド紙をテストで持ってきました。
なぞの果物。フェイジョアとはなんぞや?
港への道中、無人販売所でフェイジョアなる珍しい果物を発見。どんな味か気になるのでひとつお土産にゲット✨️
無人販売所って、見たこともない野菜や果物、手作りの加工品など置いてあってのぞくのが楽しいです。
真鶴港は気持ちが乗らなくてスルー
真鶴港到着。
どこかでランチにできればと考えていましたが、休みでしまっているor予算外(ランチ3千円也。ここまでインバウンド価格が…)で断念。
港では、荷物が詰まった重たそうなカートを持参している絵描きさんがいました。
私もなにか描こうかと付近を歩いてみたものの、ピンとくるものがなくて次を目指すことに。
その気にならないのに、「せっかく来たから」と旅費の元手を取る感覚で書くのは気が進まなくて……。
スケッチするときは、自分の気持ちが向いたものだけを描きたい派です。
バスを待ちながら、琴ヶ浜をスケッチ
港から続く道をさらに20分弱行くと、これまた宿のご主人から教えてもらっていた琴ヶ浜へ到着。
ここで昨日コンビニで買ったせんべい、カロリーメイトでサクッとランチにしました。そ
れからパークゴルフ場へ行くバスを待ちつつ、海辺をスケッチ。
こんな感じでお昼を食べそびれちゃうことが多いので、常に食べ物は持ち歩いています。食料大事。
風景スケッチスポットとしての真鶴
真鶴って、やはり風景スケッチ向きの街だなと感じます。
難易度高めの景色が多いので、初心者スケッチャーさんには少し厳しいかも。
そういえば。今回は立ち寄る時間がありませんでしたが、真鶴を拠点に活動していた作家さんの美術館があります。
この方も私同様、絵は屋外で描く野外スケッチ主義、だったとか。次回来ることがあったら寄ってみよう。
旅先でまさかのゴルフ場訪問
スケッチ旅でパークゴルフ場を訪問。人からおすすめされなければ、まず訪れることはなかった場所ですね。
半島の先っぽに近い場所というかなりの僻地にありながら、パークゴルフ場は地元の方でかなり賑わっていました。あちこちで球を打つ音が響き、盛り上がっている様子です。
完全に私はアウェイだと感じながら、グラウンドの間の細い道を抜けて展望台へ到着。
南国らしい木が立ち並ぶ先に初島が見えます。これはいい眺め。この島は熱海から出ている高速船でわずか30分という近場にあります。
ここでのスケッチは帰りのバスが来るギリギリまで描いていて、2時間ほどを要しました。この南国風の木、なかなか手強い。
あともう一枚。日没ギリギリまで粘る
バスの車内で次の予定を考えます。夕食にはだいぶ早い。そして、日没までまだ少し間があります。
これはひょっとすると、宿で聞いた第3のスケッチポイントも行けるのでは?
まだ明日もあるし、体力的にはこれ以上はやめたほうがいいのかもしれない。
でもこの一箇所のためにまた真鶴を訪れるかというと……。短期的には足が死ぬとしても、一生という長い目で見ればきっと今行っておいたほうがいいーー。
高尚なことを考えるように見えるけど、単に好奇心にあらがえないだけです。
最後のポイントは、真鶴駅の北側にある街を見下ろせる小高いエリア。急速にあたりが暗くなり始めていました。
スケッチを始めて、ほどなくしてゲームオーバー。日没です。間に合わなかったか……。
これにて本日のスケッチ修行は終了。
まずは昨日と同じコンビニで朝食を調達。それから夕飯をとるべく、地元の居酒屋へ入ってみました。
ひとり旅には難易度が高い居酒屋。スケッチさえあれば大丈夫!
出張時代はそんなお店に入ろうと決意するまで、長い間周囲をぐるぐると歩き回っていました。
「今日はよく描いたなー」とスケッチにコメントやら追記していると、「上手だね」と隣席へやってきたおじさんに声をかけられました。
居酒屋にて。地元のおじさんから真鶴の昔話を聞く
そこから会話が始まり、生まれてから一度も真鶴から出たことがないというおじさんから色々な話を聞きました。
特に興味深かったのは。韓国で日本から嫁いだ元・皇族の方に会い、自伝をもらったけれど回し読みするうちに紛失したという話。
そして、昭和30年代頃まで真鶴ではブリが大量にとれていたというエピソード。
「高台に小学校あるでしょ?
9時、10時くらいになると港へ船が戻ってきて。たくさん採れると大漁旗をかかげているから、すぐわかるんだ。あー今日も採れたなぁって眺めてたな」
今、真鶴で主に採れるのはアジやカマス。ブリといえばもっと高級な魚です。それが小学生のお弁当の常連になるほど採れていたって、すごい時代だ。
このお店の常連だというおじさん。眼の前に大きな薬の袋を置いており、健康になにか問題を抱えているご様子。また真鶴へ来るその日までお元気でいてほしい。
にこやかなお店のおかみさんと一緒に「良い旅を」と見送られて、温かい気持ちで居酒屋を後にしました。
風景スケッチのひとつ良いところは、スケッチが会話のきっかけとなり、知らない人とでも気軽に話せるところだと思います。
真鶴の旅はこれで終了。東海道線に乗って今夜の宿のある来宮駅へ。明日の目的地である熱海の隣り駅です。
旅3日目(熱海をスケッチ)
スケッチ旅、熱海編の始まり♪ ではありますが、朝から身体が重い。やっぱり昨日はがんばりすぎたなー。
昨夜は温泉でゆっくりしてみたものの、焼け石に水という感じですね。
さて熱海ですが、真鶴以上に土地勘がありません。しかも今日泊まってる宿は無人。そのため昨日のように宿の人から情報を得ることもきません。
知っているのは「インバウンドで混んでいる」「熱海プリンが有名」との情報のみ。
ひとまず、昨夜居酒屋のおじさんに教えてもらった來宮神社(きのみやじんじゃ)を目指します。
描いたらご利益ある? 樹齢2千年の大クスをスケッチ
來宮神社には2千年の樹齢があり、日本一の長寿と言われる大クスがあります。
さすが観光地らしい人の多さです。
ちょうど大クスが見える位置に神社のカフェのテラス席があります。これは描くしかないですね。
手ごわそうな相手だったので、オレンジジュースとラスクを購入し、長期戦に臨みます。
しかし、描いても描いても進まない感じです。昨日体力を使いすぎて、朝一なのに集中に欠かけているきらいはありました。
結局お昼すぎまで粘ってもスケッチは完成できず。退却を決めました。
さすがに気落ちして、とぼとぼと神社を後にします。これだけ時間をかけて無駄足に終わったのはかなり久しぶりかもしれません。
なんでも高い観光地。お土産にも要注意
遅まきながら、熱海観光協会のある海側を目指します。
途中商店街を通ったので休憩を考えましたが、ここはインバウンドの中心地。とても手が出ない価格帯です(-_-;)
お土産も怖い。興味を惹かれて店頭の見本に値段が出ていないお茶漬けを求めたら、なんと!2千円近くしました。ちなみに内容量は30gです。
たっぷり説明受けた後で高いからと断るにも気まずくて、お買い上げしました。
このあたりからすぐ疲れてしまい、1時間に一度は座って休憩するように。
ーーへたってる場合じゃない。まだ熱海ではなにも成し遂げていないではないか……!
ようやく観光協会にたどり着き、観光マップを入手。
おっ、徒歩で行けそうな場所にロープウェイがあるじゃないですか。とりあえず高台に登れば何かしらは描けそう。
このロープウェイを登ると熱海城、それから今は全国で唯一となった秘宝館があります。
帰りのバスの車内で、若い女の子二人組がこの秘宝館の感想を語り合っていました(笑)。
恋人の聖地でスケッチに励む
山頂に着いてロープウェイを降りると、そこは愛の聖地でした。
永遠の愛を誓う絵馬がずらりと並んでいます。秘宝館があるような場所なのでかなり赤裸々な内容もちらほら。
そんな中「運命の人に出会えますように」とシングルさんのピュアな願いも混ざっていてほっこり。
カップルが次々とロープウェイを降りてやってくるけれど、ひっそり壁際から描きますよっと。
電熱ベストは野外スケッチで使えるか
日が暮れてきた上に高台なので、さすがに寒くなってきました。
こんなときのために持参したのがワークマンのヒーターベスト!
でも前が、前が……凍える。
背面だけじゃなく、前面にも発熱体が入っているものにすればよかった~。
今日はまだ一枚も描けていないし、日没も迫っています。ちょっとやそっと寒いくらいじゃ退きません。
寒くても背中はしっかり保温されているので、風邪をひくことはないはず(たぶん)。
手探り状態で描いた、最後の風景スケッチ
ロープウェイを降りて地上に戻るとだいぶあたりが暗くなっていました。でもなんとか視界はまだ効きそう。
今日は朝から不調であまり枚数を描けていません。帰る前になんとかもう一枚……!
ちょうど近くに小さな波止場のような場所がありました。急いで描き始めたものの、すぐに目で輪郭を追えないほど暗くなってきました。
それならば、とパステルを取り出して塗っていきます。
こちらもなんとなく色を置けているのはわかるけれど、はみ出さずに塗れているかまでは判別ができない状態。それでもこれが最後だからとできるだけやってみることに。
バスを待ちながら明るい場所で絵を見たら、思ったよりは形になっていました。
もっと歳をとって今以上に老眼が進んだら、こんなふうにわずかな視力だけを頼りに絵を描くことになるだろうか。ふとそんなことを考えました。
帰京前につかの間の観光を楽しむ
帰りの新幹線まで少し時間があったので、駅ビルで家族へのお土産を調達。
私のスケッチ旅はいつもこんな感じです(^^ゞ
描くことに追われ、常に時間と体力との勝負で運動部の合宿のようにハード。一番観光らしい観光といえば、このお土産選びの時間かもしれません。
せっかく海へ来たのに、結局海鮮丼は食べずじまいでした。せめて車内食用にと駅ビルでアジの唐揚げを購入。もうすぐ閉店だからと、一枚おまけしてくれました✨️
旅の終わりに~近場にもまだ見ぬ景色が眠っているのかも
東京から1時間足らずの場所で、こんなに色々な体験ができるとは思ってもいませんでした。特に真鶴はバス乗車中に見つけた高台、地元の作家が愛した浦などあるのでもう一度訪問してもいいかも。魚喜にもまた立ち寄りたい。
一方で、「海は当分お腹いっぱいかな?」という気も。
昨年の門司・下関、今年のしまなみ海道、今回の真鶴・熱海とずっと海続き。来年のスケッチ旅が予定通り沖縄だとすると、4回連続海。海が嫌いなわけではないけれど、さすがに違う景色を描いてみたい。
そして足は無事死亡しました。東京へ帰ってから4日も筋肉痛が続き、数日間無気力で過ごしました。次回のスケッチ旅へ向けて、もっとジムで足を鍛えようと思います。
旅レポはこれで終わりです。以下はスケッチ所要時間がわかるタイムスケジュールと今回の反省になります。スケッチが趣味の方は良かったら参考にされてみてください。
野外スケッチのタイムスケジュール
【2日目】
9:00宿(磯の宿大和屋)出発→道祖神ミニスケッチ→9:45岩海岸スケッチ10:30終了→10:50猫の像ミニスケッチ11:00終了→真鶴港→12:40琴ヶ浜13:15終了→お林展望公園→13:45初島を臨むスケッチ15:45終了→真鶴郵便局前バス停→西恩寺周辺→16:30高台からのスケッチ17:10終了→真鶴駅にて夕食(魚喜)→朝食買い出し→来宮駅→宿(熱海一休庵)
【3日目】
宿出発10:00→10:00宿前のカエルの置物ミニスケッチ10:15終了→来宮神社~参拝~11:25大楠スケッチ13:05終了→熱海親水公園→観光案内所→熱海ロープウェイ→15:00あいじょう岬展望台スケッチ16:25終了→ 熱海ロープウェイ→17:00波止場スケッチ17:25終了→熱海駅
旅の反省点
今回のスケッチ旅で気づいた失敗点です。
持参したマーメイド紙が私の手に合わなかった
エンボス(凹凸)がついていることで、これまで使ってきたどの紙より筆圧が必要。
しかし私の手はもともと筆圧が弱く、TWSBIも書籍用紙用に調整している。そのためおそらくは、筆記時に筆圧不足となっている。これがスケッチ時間の増大につながり、2日目の体力不足へとつながったと考えられる。
逆にニブが細めのパイロットでは描きやすいと感じる場面もあった。細いほうが高い圧力で筆記できるからだと思われる(それにしても出る線が細く繊細なので、普段より線を重ねる必要は出てくる)。
スケッチ旅向きの時短手法で描けなかった
紙質に引きずられてしまったのだと思う。もっと線を重ねなければ、描き込まなければと思い込んでしまった。どんな紙でもスタイルを崩さないようにしたい。
ヒーターベストは前後に熱源体が入ってるものが必要だった
あらかじめ背中にしか発熱体が入っていないことは知っていた。それでも特に問題ないだろうと購入したものの、実際は前面にも入っていないと完全に冷えを防ぐことはできなかった。
改めて他社で購入するか、このまま使うかは要検討。ワークマンのヒーターベスト単体でも十分あたたかい。重くて肩が凝ることもないし、かさばらない。使い勝手はすごくいい。
それでもないのとあるのではだいぶ違いました。
例年のようにカフェへ飛び込まざるを得ないほどには冷えなかったので、寒さの緩和には役立っていると思います。
次回のスケッチ旅への改善点
自分の手にあった紙を選び直す
マーメイド紙は筆記体力が必要という意味で、私には厳しい。やはり書籍用、画用紙あたりが候補になると思う。とはいえ、すでに数十種類は紙を試しているのでどこかで妥協が必要になりそう。
慣れていない紙は出発前に一日フルで使ってテストする
いちおう出発前に2・3枚テストで描いてはみたけれど、一日を通じて数枚描かないと本当のところはわからないと実感。新しい紙は朝から日帰りスケッチで使ってみるなどして、長時間使用した場合の検証が必要。
時短で描けるスケッチ手法を見直す
今回のスケッチ旅でパステルを淡彩に使うやり方がだいぶわかってきた。これまで学んできた既存の時短手法のおさらいはもちろん、パステルを絡めての時短手法を少し研究したい。
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