作品ギャラリー最終更新 2024年9月25日

物価高でもお金がかからない趣味はペンスケッチが最高だと思う

この記事を書いている2024年春。もうどこもかしこも物価高。この数年で値上がりしていないものを見つけるのが難しくなりました。

趣味の世界もその例外ではありません。舞台のチケットが値上がりした、画材が高騰した、宿代や交通費が上がった、など。

その結果。これまで続けてきた趣味が厳しくなってきた、子どもに習い事をやめさせようか考えてるという話をSNSでもよく見かけます。

こんな物価高の世の中ではありますが、ペンスケッチという趣味は最高にコスパが良くておすすめです。ペンと紙さえあれば、一生遊べます。

目次

ペンスケッチとは

ペンスケッチとは、シンプルに紙とペンで楽しむお絵かきです。

扱うテーマは幅広く、風景画、人物画、植物画、静物画など。どれかひとつのテーマに絞って描いている人が多いです。

私は万年筆を使って、主に風景画を描いています。

この作例では、陰影をつけるために鉛筆も併用しています。

ペンスケッチはシンプルなので、色付けに水彩やマーカーなど好みの画材を組み合わるというアレンジも楽しめます。

最近ではデジタルのお絵かきソフトを併用して、水彩画や油絵を描くこともできます。

絵の具が苦手でも、絵画表現に強いお絵かきソフトを使えば水彩画もこの通り♪

ペンスをケッチに必要な道具は紙とペンだけ

ペンは安いボールペンでもOK!

ペンスケッチに使うペンは、安いものでも高いものでもOK。100均で売られているボールペンでも問題ありません。ペン画はどんなペン🖊️でも描けます。

価格が高いペンを使った方がクオリティが高い絵になるかというと、そうでもないのがおもしろいところ。

プロで精密画を描いている方でも、その辺で売っている普通のボールペンを使っていたりします。

あくまで描き心地や表現の特徴(細い線が描きやすい、力を入れずに描けるなど)を考えて、自分に合うものを選べばOKです。

強いて言えば。最初はボールペンなら1.0mmなど、少し太めのペンでのスタートがおおすすめです。少ない線で手早く仕上げられるからです。

細いペンは繊細な描写が得意な分、一本の線の主張力が弱いです。

そのためより多くの線を書き込む必要があり、完成に時間がかかります。初心者の方にはミリペンなどの細いペンはあまり向いていません。

紙も安いもので大丈夫

紙もペンと同様に、どんなものでも構いません。描きやすければ。

私は紙屋さんで買った、書籍用紙を使っています。これも数百枚で千円程度。一冊何千円することもある水彩紙に比べればはるかに格安です。

とりあえず安く始めたいという方には、コピー用紙、お絵かき帳、クロッキー帳あたりがおすすめです。

以上が初期投資として必要な道具です。家の中にあるペンと紙を使えば、費用ゼロで始めることも可能です。

外へ出れば、野外スケッチも楽しめる

最初はちょっと恥ずかしいかもしれませんが。ペンスケッチに慣れてきたら、ぜひチャレンジしてほしいのが屋外でのお絵描き:野外スケッチです。

季節の風を感じながら、紙にペンを走らせる。この感覚がもう、病みつきになります。

特に春や秋ですね。「世界って美しい……!」と何度感動したことか。

わざわざお金をかけて、遠い場所へ旅する必要はありません。自宅や近所の街といった狭い範囲でも、ペンスケッチは十分楽しめます。

近場の街でも旅スケッチは楽しめる

野外でのスケッチというと、旅スケッチを想像される方も多いと思います。憧れですよね(*^^*)

とはいえ、この物価高では遠くへの旅行はなかなか厳しいと思います。それなら、住んでいる市区町村のまだ訪れたことがない街へ出かけてみましょう。

私は東京住まいですが、遠くへ旅するお金がない時は都内のまだ降りたことがない駅をよく訪れていました。自宅からわずか3・4駅離れるだけでも、知らない街というのはたくさんあると思います。

知らない土地を歩く時のちょっとドキドキする探検気分は、旅先であっても近場であっても同じです。

あとは、昔住んでいた街を再訪してみるのも興味深いです。

子どもの頃住んでた街がゴーストタウンと化していたのは衝撃だった……。


最初は近所の公園など、自分がよく知ってる場所で野外スケッチデビューがおすすめ。人の視線になれるにはどうしても場数を踏む必要があるからです。

公園の遊具を描くのも楽しいです。

仕事で行く出張はまたとない旅スケッチのチャンス

会社勤めで出張がある仕事についている方はチャンス! ぜひ鞄の中に紙をペンを入れておきましょう。

お昼休みや仕事終わりに、“ついでのスケッチ旅”を楽しめます。往復の交通費と宿は会社持ちなので、コストはゼロ。おすすめです。

仕事後は暗くて描くものがないように思われるかもしれません。

しかし、ホテルの館内、自分の部屋、夕食に食べたもの、ラウンジからの夜景、地下街の景色、など。探してみると小さなお題はいろいろ見つかります。

夕食に食べた瓦そば。冷めては申し訳ないので、その場では外形だけ描いて残りは宿で完成。

もし可能であれば、最終日に有給を一日プラスするとじっくり旅スケッチを楽しめます

私も福岡へ出張したとき、1日延泊して門司や下関のあたりを見てきました。

ひとりで何時間も楽しめる。パンデミックにも強い趣味

外出自粛で自宅にこもっていても、スケッチはできる

もちろん、外へ出なくてもペンスケッチは家の中でも十分楽しめる趣味です。

私も先日、スケッチ講座の作例用に家の中を描いてまわってみました。

個人的には食洗機がお気に入り。

家具や家電って、ちゃんと風景スケッチとして成立するんですね。どの絵も生活感が滲む仕上がりで、予想以上におもしろかったです。

まだ描いたことないのですが。お風呂場やトイレもなかなかおもしろい絵になると思います。

ソーシャルディスタンスを保ちつつ楽しめる趣味

こんな感じでひとり時間を満喫できる趣味なので、また起こるかもしれないパンデミックにも強いです。

私が本格的にスケッチを始めたのも、ちょうどコロナ禍の頃でした。

ペンスケッチの

  • 基本一人行動
  • 人と話さない
  • 野外でも室内でも楽しめる
  • 特別な道具がいらない(最悪家にあるものでできる)

という特徴のおかげで、あの異様な日々でも息抜きしつつ過ごせました。

海外のスケッチャーさんも、この時期はインスタグラムで 「#stayhome」などのタグを付けて、家の中や自分の仕事机、ワクチン接種待ちの人々などのスケッチを投稿していましたね。

お金がなくても、家から出られなくても楽しめる趣味という意味では、ペンスケッチって今の時代に合っている気がします。

手近にあるペンと紙を使ってすぐにスタートできる、ペンスケッチ。お金をかけて道具を揃える必要もありません。飽きたらいつでもやめられます。

まずは気軽にお試しされてみてはいかがでしょうか。シンプルだけど奥深い世界があなたを待っています。

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